飲食店はブラック、と言われることが多く、その離職率も非常に高いものとなっています。この背景にはさまざまな要因がありますが、どうせ飲食業で正社員として働くのなら、ブラックよりもホワイトが良いと考えることは当然でしょう。
ただし、ブラック/ホワイトと言っても、その感じ方は人それぞれ。たとえお給料が安くても環境がとても良いのであれば、それはその人にとってホワイト、ということになります。その逆に、お給料が高くても環境が劣悪であればブラック、ということになります。
では、すべての条件が良い、というホワイトな飲食店は存在するのでしょうか? そして何を持ってホワイトと言えるのでしょうか。
この記事では、ホワイトな飲食店の判断方法から、出会える近道についても指南します。
飲食店はブラックが多いと言われる理由3つ
飲食店がブラックと言われる背景には、いくつか要因があります。代表的なものを下記に挙げます。
お給料が安い
もっとも大きな要因は、お給料が安いということです。また、個人店などではボーナスの支給がないことも多々存在します。そうした飲食店では福利厚生も整っていないこともあり、給料が割に合わない=ブラック、と思われる傾向があるようです。
休日が取りにくい
働く飲食店にもよりますが、ホワイトカラーの業種に比べると「土日祝は休日」という飲食店は稀でしょう。そのため、休日が取りにくいということがブラックと呼ばれるゆえんです。たとえ休日であっても正社員であれば、アルバイトやパートが欠勤したら出勤せざるをないことも……。
長時間勤務を強いられる
時間で仕事をするパートやアルバイトとは異なり、正社員の場合はお店のオープンラストだけではなく、オープン前、ラスト後も勤務することになります。結果的にほかの企業よりも長時間の勤務を強いられ、さらにはサービス残業などがある場合も。
とくに昼と夜に営業している飲食店なら昼営業と夜営業の間に中休みを採用しているケースもありますが、その間も正社員なら必ずしも休憩できるというわけではなく夜の仕込みや昼営業の清算、予約などの電話の取次ぎなどやらなくてはならないことは盛りだくさんです。つまり、中休みなんてあってないようなものです。
なお、法律的には「ひとりの人間を8時間以上働かせる場合は、割増の賃金を支払うべき」と定められています。しかしながら、飲食業ではグレーゾーンな場合も多いです。
働くならやっぱりホワイトな飲食店がいい!
憧れの飲食業界。働くならもちろんホワイトな飲食店の方がいいに決まっています。だけど前述のブラック要素があるのかないのかは、実際に働いてみないと分からないもの。ホワイトな飲食店の特徴と見極め方をご紹介します。
ホワイトな飲食店の特徴
従業員が笑顔で働いている、これはホワイトな可能性が高いです。従業員がお店に満足していなければ、笑顔でなんて働くことができません。
また、求人票に残業代をしっかり支払うことを明記していることもホワイトな飲食店の特徴です。
ただし、お給料や休日、勤務時間など、すべて理想のホワイトは存在しないことは頭に入れておきましょう。
ホワイトな飲食店の見極めポイント
大手企業が経営する飲食店の場合は、ホワイトなことが多いです。これは、法に触れると監査が入り営業が危うくなってしまうためです。そのため、法令順守が徹底されていることがほとんどです。
また、大手企業が経営する飲食店に限らず、福利厚生がしっかりと整っている飲食店はホワイトと判断して良いでしょう。
ホワイトかブラックか……どこで判断できる?
実際に働いてみないと分かりにくいホワイトかブラックですが、判断のヘルプになる点はあります。下記にご説明します。
判断できるタイミングやポイント
まずは求人票を見ること。基本的に「大量募集」と書いてある飲食店は、残念ながらブラックの可能性が高いかもしれません。なぜなら、それだけ離職率が高いことを暗に示しているからです。狙い目は、「2~3名」や「若干名」の募集をしている飲食店。近年の求人では、「業務拡大のため」など、募集の背景も明記されていることもあるので、しっかりチェックしてみてください。
次に、面接時です。採用担当者が、働くことのメリットやデメリットをしっかり話してくれる時はホワイトだと考えて良いでしょう。面接時に即採用となった場合も、契約書の有無を確認してください。雇用契約で契約内容を記した書面があるのとないのとでは、万が一の退職時に大きなトラブルになるので要注意です。
ホワイトな飲食店で働く近道は…
では、ホワイトな飲食店で働く近道はあるのでしょうか? 働いてみないと分からない、それではリスクが大きすぎます。
そんな時に頼りになるのが、転職エージェントです。無料で相談に乗ってくれて仕事を紹介してくれるし、働いた後のフォローも万全です。
中には、飲食業に特化した転職エージェントもあるのでぜひ利用してみてはいかがでしょうか。スタッフは飲食のプロだし、取り扱っているのも世間的に「非公開」だったりするレア案件が盛りだくさん。自力では探しきれなかったホワイトな飲食店に出会うことも可能です。
飲食業で転職するのなら、まずブラックかホワイトかを見極めよう
飲食店がブラックの代名詞と言われることにはいくつかの要因がありますが、ホワイトな飲食店も実在していることが事実です。「もしかしてウチはブラックなのかも……ホワイトな所に転職したいな」そう検討した時に、焦りは禁物です。ブラックのように見える飲食店がホワイトであったり、ホワイトのように見える飲食店がブラックだったりすることもあるのですから。まずは情報収集を念入りに、ブラックかホワイトかを見極めた上で求人に応募することが重要です。
その時に強い味方のひとつになってくれるのが転職エージェントの存在です。賢く利用して、理想の職場に出会ってください。