• 【公開日】2019年10月28日

もしかしてブラック会社に入社したかも……!? 知っておくべき対処法や円満退社のポイント

飲食業=ブラック企業の代名詞とも揶揄されることも多いですが、実際に勤めた企業がブラックだった場合、従業員は泣き寝入りするしかないのでしょうか?

世の中には、ブラック企業と呼ばれる企業が多いのは事実ですが、万が一正社員として入社してしまった場合は、ブラックな環境に慣れてしまって「こんなものだ」と諦めてしまうのは決して良いことではありません。なぜなら、誰かが声を上げなければ負の連鎖がこの先もずっと続くことになるからです。

飲食店におけるブラックにはさまざまな定義があり、それをどう消化するのかどうかは自分次第かもしれません。中には、ブラックをブラックとも思わない(気付かない)幸せな人もいることでしょう。そうだとしても、疑念を持った時には時既に遅し、ということにもなりかねません。この記事では、「もしかしてブラック……?」そう感じた時に取るべき行動について指南します。

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大丈夫だと思っていたのに……。入社した企業がブラックだった!?

憧れの飲食業界。書類や面接も通過して、採用をゲットした時は嬉しさとやる気しかないものです。しかしながら、実際に働いてみたら、残業が多い、残業代が支給されない、働いているスタッフとの溝、パワハラやセクハラ……。働いてみたからこそ分かることもあります。それでもせっかく入社できたし、なるべく退社は避けたい、と思うのが人間の常ではないでしょうか。「もしかしてブラック?」そう思った時の職場での立ち回り方を提案したいと思います。

「???」と思ったら、まずは労基に相談を

直接飲食店のオーナーに直談判することは賢くはありません。後々のトラブルに発生することにもなりかねないので……。仕事は黙々とこなしながら、影でこっそり労基(労働基準行政の相談窓口 |厚生労働省)に相談してみてください。

残業時間などについては、労働基準法に則った的確なアドバイスをもらうことができ、企業の行為が悪質な場合は企業に調査を入れてくれることもあります。

こちらは匿名で相談0Kなので告発したのがあなただと会社に分かることもなく、通常通り勤務することが可能です。

周りを味方につける

会社の経営方針に不満を持っているのは、決して自分だけではないかもしれません。通常の勤務だとなかなかプライベートな話をする機会は少ないかもしれませんが、飲み会などの際に腹を割って、職場の対応について同僚と話してみてはいかがでしょうか。とくに飲食業の場合は、ほかのお店にご飯を食べに行くのも視察の一部です。ほかの現場を見て、自分の現場を振り返る……。それも有益だと思います。

筆者の友人の身近な例として、やはり時間外労働というのは普通に横行しているとのこと。その理由が、お客さまがクローズの時間に必ずしも帰るとは限らないと。とくにお酒を扱う飲食店の場合は、「閉店です」と言ってもお客さんが帰ることがないのでサービス残業を伴う長時間労働を強いられがちのようです。こうした場合、スタッフで一致団結して上部の人間に取り合ってみるしかないでしょう。

ブラックな職場を円満に退職するには?

もしも働く飲食店がブラックだな、と感じた場合、まず何からどう動いて円満に離職できるのか、と考えることは当たり前のことです。「円満退社」というのもなかなかハードルが高いものですが、無理して勤務して体ばかりかメンタルも壊してしまうようなら元も子もありません。

それでもできるだけ円満に退社したい、お店自体は好きだからこれからお客さまとしては通いたい。そう考える方に退社する際に有効なポイントを伝授します。

辞表を出すタイミングはそれほど重要ではない

計画的に失業保険をもらおうと思っている人でない限り、辞表を出すタイミングはあまり関係ありません。失業保険を処理してくれるお役所は、12月や3月など、忙しい時期が決まっています。逆に言えば、その時期以外であったら真摯に向き合ってくれるはずです。

民法では、退職する14日前までに辞表を出すべき、とされてはいますが、飲食業界の場合はそれをあまり考慮しなくても良さそうです。と、言うのも、自分が退職してもいくらでも代わり(即戦力)はいるからです。これからはお客さまとしてお店を盛り上げていきましょう。

体の不調を訴える

飲食業の場合は、立ち仕事がほとんどで腰を痛めることも多々あると思います。「腰を痛めてしまいまして……」と、ヘルニアバンドを装着していたら即時に辞めることが可能かもしれません。さらに、労災をもらえる可能性もあります。

自分ではどうにもできなくて悩んでいるあなたへ

現在の状況をサポートしてくれる施設もあるので、相談を検討してみてはいかがでしょうか。体はもちろん、メンタルにまでしのび寄る「病み」に付き合うくらいなら、利用できるサービスを利用して、なるべく早く自分らしさを取り戻すことが先決です。

弁護士に相談する

法律のプロである弁護士に相談しましょう。弁護士ではなくても、近年ではNPO法人で労働相談を無料で受け付けてくれる施設もあります。電話相談なども可能なので、悩むよりまず相談をしてみてはいかがでしょうか?

退職代行サービスを利用する

何らかの理由で、自分で退職の意思を伝えられない場合は、退職代行サービスを利用するということもできます。ただし、あくまでも意思を伝えるのみで交渉はできないので注意してください。交渉ができるのは弁護士のみとなります。

ブラックだって泣き寝入りしない! 拓く道はあります

もしかしてブラック企業かも……。そう考えた時には、まずしかるべき所に相談することです。そして本当にブラックだった場合は、退職する勇気も必要でしょう。人間を崩壊させる最大の要因はストレスです。

とくに飲食業は狭い社会であり、ある意味逃げ場がありません。人生に関わることなので「次!」と簡単には言えませんが、星の数ほど存在する飲食業においては、転職できる可能性はほかの業界より高いことも事実です。

辛い時は無理をしすぎず、自分にマッチする職場を探してみてください。

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