2020年に開催される東京オリンピックにも関連し、外資系の飲食店の日本進出ラッシュが続いています。外資系と言うと、その響きだけで転職が難しそうに思われますが実際はどうなのでしょうか? また、英語を話せなければいけないのでしょうか。
とくに日本の首都・東京の飲食店においては、世界中からゲストが集まることでも知られています。また、その傾向は都心のみならず、現代は海外でもインターネットで情報を収集できることもあり、インバウンド向けの飲食店を紹介するサイトも増え、飲食店同志の競争は激化しています。
こうした外資系の飲食店で働く場合には、当然英語を話すことができるスタッフの方が重宝されそうなものですが……。実際にはどんなシーンで活躍できるのか、というのは未知の世界であったりしませんか? 待遇面についても気になるところです。
この記事では、外資系の飲食店で働く際のHOW TOについて指南します!
外資系の飲食にかかわる会社でできること
外資系の飲食店で働く場合も日系の飲食店と同様、キッチンやホールなどの仕事がメインです。中にはメインのお客さんが日本人のためまったく異言語を話す必要もなく、外資系であることを忘れてしまうほど。ただし、役職が高くなればなるほど、海外の本社と連携を取る&情報を共有する必要があるため、メールや海外出張などで直接コンタクトを取る可能性があります。
また、時には海外赴任として現地で働くことも。語学力を身につけたい方、海外で働いてみたい方には大きなチャンスと言えるでしょう。
外資系の会社に転職するのは難易度が高そう……
結論から言えば、外資系の会社に転職するハードルは高いです。その理由を下記に記します。
ただし、外資系ではないかもしれませんが海外在住で現地の飲食店に採用されることはさほど難しいことではないので誤解のないように。
成果をあげられないのなら解雇されることも
日系企業がチームプレイを重視することに比べ、外資系企業は完全に個人プレーになります。これはどういうことかと言うと、実力がある人は評価されてキャリアアップも臨めますが、そうでない人は評価されず収入は低いまま、ということになります。最悪、解雇される可能性だってあります。安定して長期間働きたい、という方なら、日系企業で勤務することが無難かもしれません。
求められるスキルが高い
外資系企業への転職においては、これまでの経験やスキルが評価されます。よって、未経験OKという案件はほとんど存在しません。この時点で転職の難易度は相当高くなります。この背景には、外資系企業の求人を見ると、その年収が日系企業よりも高く設定されていることもあります。
外資系の会社に転職するなら知っておきたいこと
一般的に外資系=お給料が高いというイメージがありますが、実はその恩恵を受けられるのも仕事ができる少数のみで、実際には日系企業とさほどお給料は変わりません。また、年俸制を採用している会社も多く、ボーナスが発生しないことも。住宅ローンなどでボーナス払いを選択している人は注意が必要です。
次に、外資系企業は残業がないのでは? という希望的観測について。海外の本社は別として、日本で勤務するのなら時と場合によって残業も発生します。成果主義のため、自分の仕事だけ終わらせたら残業ナシで帰ることができる! そう考えることはちょっと甘いかもしれません。
また、外資系ゆえに職場はフランクな上下関係なのでは、と勘違いしがちですが、これもNOです。年功序列こそ少ない世界とは言え、先輩・後輩の上下関係はしっかり存在するのでご注意を。ただし、職場の同僚に外国人がいる場合はファーストネームで呼び合うなど、いくらかフランクではあります。例えば、某チェーン系の外資系飲食店では日本人同士のアルバイトなどでもミドルネームを付けて交流を深めているのだそう。
外資系だからやっぱり英語は必要?
外資系といっても求められる英語スキルは業界や職種によってさまざまです。飲食業界であれば、お客さまにどれだけ海外の方がいらっしゃるのか否かにもよりますが、最低限のビジネス英会話レベルの語学力は欲しいところです。理想は、TOEICで750点程度の語学力です。とは言うものの、飲食業界で使用する英語は定型もあるので、そこまで深く考えなくてもいいかもしれません。現場で習得していくことも可能ですし、キッチンやホールでの勤務の場合は語学力をあまり意識しなくてもOKでしょう。
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外資系飲食企業へ転職成功するコツ
外資系飲食企業の中には、面接時に英語での質疑応答があるケースがあります。「なぜ志望したのか」「自己PR」などの想定内の質問に対しては、英語で回答できる準備をしておくことが得策です。
また、これまでの海外旅行経験などで味わったグルメはもちろん、志望する企業が展開する海外の飲食店に行ったことがあるのなら、それについても説明できるようにしておけばベストです。
ワールドワイドに飲食の仕事がしたい! その第一歩のために外資系飲食企業は有効です
今後の仕事の幅を広めるにも、外資系の飲食企業に転職することは大きな契機になることは間違いありません。将来的には世界を股にかけて飲食の仕事がしたい……そう考える方にとっても、とても意味のある第一歩となることでしょう。
ただし、外資系のメリットだけを期待して転職することはあまり賢いとは言えません。将来のキャリアプランなどもよく考慮した上で、転職を検討してみてください。決してハードルが低い転職とは言えませんが、外資系企業で働いたという経験は今後の人生にプラスになるはずです。