レセプション・フロントとは?
飲食業界におけるレセプション・フロントとは、レストランなどで受付を担当する仕事のことを指します。ホールスタッフが受付を担当する飲食店もありますが、ミシュラン獲得の高級なレストランなどでは受付専任のスタッフがいることが当たり前になっています。飲食店に入店して、いちばん始めにお客さまと顔を合わせるのだから、いわば「飲食店の顔」。ここでの対応が良ければ、飲食店の印象もグッとアップする重要なポジションです。
レセプション・フロントの仕事内容と平均収入
飲食店の顔的な存在であるレセプション・フロント。専任された場合の仕事内容と収入はどのような感じなのでしょうか。
仕事内容を詳しく調べてみました
レセプション・フロントの主な仕事は、来店されたお客さまの受付対応となります。そのほか、予約の対応、クローク業務、お会計、お見送りまで幅広く行います。また、来店されたお客さまの情報をスタッフに伝えることもレセプション・フロントの役割のひとつです。さらには、「今日は何がオススメ?」「二軒目はどこが良い?」など、お客さまからの質問に対応することも求められます。よって、さまざまなことを把握しておく必要があります。
気になる平均収入は?
平均して月収25万円~ですが、ホテルなどでのレセプション・フロント実務経験がある場合は収入もアップします。ボーナス・賞与のほか、資格手当など待遇が手厚い飲食店も多く、年収400万円以上を目指すことも可能です。
参照:月給・時給を決める前に飲食業界の平均給与を知ろう! | クックビズ総研
平成29年分民間給与実態統計調査結果について|国税庁
レセプション・フロントは未経験でもできる?
未経験OKな求人もありますが、経験者優遇、ということが多いようです。また、店舗によっては経験者のみ、と限定されている場合も。お店の顔になるわけなので、ある程度のスキルは必要でしょう。たとえ未経験OKの飲食店でも、何かしらの接客経験はないと採用のハードルは高い傾向にあります。飲食店によってはレセプション・フロント業務の研修制度を設けていることもあるので、まったくの初心者であればそうした飲食店からトライしてみてみてはいかがでしょうか。
レセプション・フロントのやりがいや向いている人とは?
やりがいは、専任のレセプション・フロントを配置しているのは概して「超」高級店なので、1ランク上の接客マナーが身につくということです。また、そうした高級店は海外からのゲストが多く、働きながら語学力を身につけられること。海外進出or海外の支店という店舗も多いので、ある程度語学を習得したら憧れの海外勤務だって夢ではありません。
向いているのは、お客さま一人ひとりへのおもてなしが重要であるため、高いコミュニケーション力を持っている人。そして臨機応変な対応力を身につけている人です。高級レストランでは、来店するお客さまも最上級のサービスを期待しています。よって、マニュアルに添った接客ではなく、一人ひとりに合った接客を考えられる人がレセプション・フロントの仕事に向いています。
リアルな口コミ・体験談からわかるレセプション・フロントの評判はこちら
ホテルレストランの予約を電話で受ける仕事をしていました。ホテル内のレストランということもありさまざまなお客様からの連絡がありました。記念日なのでと相談されることもあれば、旅行先で伺いたいがスケジュールがタイトであまり滞在時間が取れないなどの相談を受けることもありました。また、日常生活で使ったことがない丁寧な言葉(さようでございますか、かしこまりました等)を当たり前に使うことが増えたので日常でも荒かった言葉づかいが丁寧なものに変わりました。また予約の段階で手順を間違えてしまうと当日、お客様やフロント係の方に迷惑がかかってしまうので慎重な仕事を心がけていました。そのような経験をしたことから今では別業界で働いていますが、当時の経験を活かした電話対応や仕事の進め方をできており、経験して良かった仕事だったと思っています。
(女性・30代)
以前ショールームの受付のアルバイトをしていたことがあり、その経験をいかしてヘアサロンのレセプションをしました。求人数が少ないことを想像していたのですが、思っていたよりも多くて選ぶ楽しみがありました。あそこも良い、ここも魅力的と思いながらやっと決めたのが、オープンして1年という新しいヘアサロンです。きれいなだけではなく、設備が充実していて働きやすそうだと思いました。ヘアサロンのレセプションスタッフは、予約の電話を受けるのが主な仕事ですが、キッズルームやエントランスの清掃もやります。ハードでしたが、働きがいはありました。私のほかにもう1人スタッフがいて、交代でうまくシフトを組んでいました。引き継ぎなど情報をしっかり伝えることも重要な仕事で、けっこう気を使いました。
(女性・40代)
私は学生時代のアルバイトとして宴会場でのレセプション・フロント業務に従事していました。主な仕事内容は、宴会に来られた方の案内や荷物の預り、ウェルカムドリンク等の準備等です。また、お客様がお帰りの際には、帰りの案内等も行なっていました。宴会場の顔になりますので、常に笑顔での接客を心掛けていました。宴会中は、ホール内のヘルプに入ることが多かったです。飲食業界でも、宴会場のような規模の大きな職場になると、働いている人も多くなってきます。そのため、チームワークが重要になります。チームごとにリーダーがいて、リーダーの指示に従い、効率良く動いていかなければなりません。リーダーの指示をしっかりと聞きながら、慣れていない人のサポート等も行えるようになりました。学生ながら、仕事を通じて成長できたと思っています。
(男性・20代)
人とのコミュニケーションが好きで、色んなお客様を知ることで自らの成長にも繋がると思い、外資系ホテルのレセプションで5年働きました。 世界中のお客様にお会いでき、様々な国の方の考え方、文化や習慣の違いから喜んでいただけるサービスやタブーとされるものなど多くのことを学べました。 またそれだけでなく、国籍や年齢に関わらず、人に自分の考えや想いを伝えることの大切さを学びました。 言語や知識を磨くことでよりお客様に感動していただけるサービスを提供できることは確実ですが、それ以前に人として大切な事を学べたとてもよい機会でした。 コミュニケーション能力はレセプションでは必須ですが、すべての仕事に関する人間関係の潤滑油となるため、今後のキャリアに結び付くことは間違いないと思います。
(女性・30代)